「勘と度胸」も駆使する

デスマーチや発注者・制作者の間の齟齬は、プロジェクトマネジャーの見積もり能力不足や、経験不足として片付けがちだが、そもそも必要な情報やコミュニケーションが用意されていなかったことが原因であるケースも多いように感じる。

だが、たとえ好意的なやり取りがあったとしても、プロジェクトの最後まで、「完全な情報」を得るのは難しいと言えるかもしれない。それから、発注者と制作者の信頼関係はプロジェクトの進行にともない醸成されるのも事実だ。もちろん醸成があるのならまた喪失もあることを忘れてはいけない。

見積もりの作成者が経験不足であっても、ほかのメンバーのテや自社の過去の実績といった助けを得て、見積もりの制度をあげることは可能だ。また、発注者の無茶な依頼には見積もり時のコミュニケーション不足もあるが、プロジェクトマネジメントを超えた発注者と制作者の関係性、「会社対会社」の次元である可能性もある。

ともあれ、プロジェクトマネジャーが気を付けるべきは、レビューを経ていない粗い見積もりを出し「やっとできた、これで出しておこう」といった慢心や「どうせ後で無茶を言われるのだから、それはそのときに」といったあきらめを持つことだ。

プロジェクトマネジメントの実施は「勘と度胸」からの脱却ともいえるが、私としては、よいプロジェクトは四角紙面ではなく、勘や度胸も駆使したものと考える。見積もり能力のレベルアップには経験が不可欠であり、Webサイトは間隔や感情をもった「人」に求められ、「人」が作るものだ。感覚や暗黙知に頼る部分は少なくない。

5月 1, 2019

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